2015年10月19日月曜日

オオカマキリの産卵

先日から学習館でも注目を集めていたオオカマキリ。

ここ数日ですっかりお腹も大きくなり、そろそろ産卵かなと思っていたら

卵を産み始めていました!


さかさまになっています。


おしりをぐるぐると円を描くように動かしながら、おなかの触覚を器用に使い、丸い

形に卵しょう(卵のう)を形作っていきます。



完成まで2時間ほどかかりました。

この卵しょうの中には100~300個の卵が入っていると言われています。


暑さ、寒さ、湿気、乾燥、衝撃などから卵を守る役割があります。


カマキリの赤ちゃんに出会えるのは初夏のころです。


厳しい冬もこの状態で乗り越えられますね。


雪国では草や木に産みつけられたカマキリの卵しょうの位置が高いところにあると、その冬は雪が多いという言い伝えがあります。


せっかく産みつけた卵しょうも雪に埋もれてしまっては大変です。


お母さんカマキリは、草や木のどのくらいの高さを産卵場所として選ぶのか、それはその内部の水分量を察知して決定しているのではと考えられています。


地球全体の水分量が一定ならば、草木の内部の乾燥度合で今後の降水量の多い少ないを予測できるのではないかということです。


産卵という大仕事を終えたら、お母さんカマキリの役割は終わりです。


次へと命をつなげていくために、厳しい環境に耐え天敵と戦いながら、自分の一生を守り抜くという姿は、ほんとうに美しく立派だと思います。





                                 参考文献: カマキリのすべて トンボ出版
                                         飼育と観察     小学館