2013年11月9日土曜日

紅葉の季節です

秋には温度の低下とともに光も減少して光合成能力も落ちてきます。
その結果植物体を維持できなくなります。
特に広葉樹は葉が大きく平らなものが多いため葉の全面から
蒸散によって水分を奪われてしまいます。
そのため冬になる前に、葉柄の基部に「離層」とよばれる
層をつくって葉を枯死させ、休眠芽や冬芽のかたちで休眠します。


紅葉が美しくなるには基本的には
「いかに多くの糖分が葉に蓄えられたか」
「葉緑体がいかに早く分解されるか」によります。
日中は快晴で暖かく夜間に急激に冷え込むと
クロロフィルの分解が促進され
逆に夜の気温が高いと昼間に蓄えた糖分が
呼吸などに使われてしまうため紅葉には
昼夜の温度差が大きいことが重要です
小さじ1杯の砂糖(糖分)を溶かしたコップ1杯の水を用意します


さくら(左) かえで(右)の葉をいれ直射日光があたらない
明るい窓際に置いてみます。
どのように葉が変化するでしょうか?
平地より山地の紅葉が美しいのは空気が澄み、紫外線が
多く、昼夜の温度差が大きいためです。
夜間の冷え込みによって「離層」を急激につくり
強い日差しで糖類を多く生産蓄積し、紫外線でクロロフィルが
分解促進されます。
                   参考図書:川尻秀樹著「読む植物」図鑑」